ちとせでは、圧倒的な抗体生産性を誇るCHO-MK細胞を使った抗体医薬品生産用の細胞株を構築するサービス(=CLDサービス)を2019年より展開しています。

※CHO-MK細胞はAMEDの課題番号「JP18ae0101054」の支援の下、次世代バイオ医薬品製造技術研究組合で開発されました。

この度、抗体医薬品の製造により幅広く貢献すべくCytivaとの協力体制を組みました。
バイオ医薬品製造のトータルソリューションを提供する世界的な企業であるCytivaに、CHO-MK細胞のマーケティングへご協力いただける体制ができた、という、私達にとってなんとも喜ばしいニュースです!!

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「ちとせグループとCytiva、国内におけるコマーケティング活動の開始を発表」

抗体医薬品の製造には、遺伝子組み換え技術や細胞培養・タンパク質精製のノウハウなどの技術を有する人材が必要なことに加えて、製造設備を自社で持つ場合には膨大な費用がかかります。それゆえ、ベンチャー企業やアカデミア研究機関、これまで抗体医薬品の開発を行ったことがない人達が、自社で生まれた医薬品のシーズの商業化を目指す際、細胞株を樹立する段階から外部の協力を得るのが一般的です。しかし、スピード感を持って細胞株の開発からプロセス開発、そしてGMP製造への移行を手伝える委託先が不足しています。

Cytivaは、バイオ医薬品の製造に関わる装置及び関連消耗品(培地、樹脂、試薬)を総合的に提供している世界的な会社です。しかし、彼らは独自のホスト細胞を持ってはいません。
一方ちとせは、CHO-MKというホスト細胞を軸に、抗体発現用の細胞株を樹立するサービスを展開していますが、それ以降の工程を自社で賄うことはできません。

ちとせとCytivaが組むことで、抗体医薬品をつくる細胞株を樹立するところからプロセス開発までをトータルでお手伝いできるようになります。その後のGMP製造も、スムーズにご紹介できる先があるため、ベンチャー企業やアカデミア研究機関の持つバイオ医薬品シーズ
の商業化のスピードアップに繋がると考えています。

また、ちとせはバイオ医薬品のCLDサービス業界において特に海外マーケットでは新規参入したばかりであり、今後イチからお客様を開拓していかねばなりません。今回のコラボレーションがちとせのCLDサービスの海外進出に繋がり、我々が目指すバイオロジクス製造の効率化とそれに伴う製造コストの削減へとさらに一歩近づくことを期待しています。


Cytiva日本代表のペレ氏(左)、ちとせCOOの釘宮(中央)、ちとせCTOの堀内(右)

大変ありがたいことにCytivaにお声がけいただき、7月13-15日に東京ビッグサイトで開催された第6回バイオ医薬 EXPO(インターフェックス Week [東京])のCytivaブースにて、ちとせの技術をご紹介する機会をいただきました。

Cytivaブース内でのテクニカルセミナーでプレゼンする小嶋(左)と、カンパニープレゼンテーションでプレゼンする堀内(右)

せっかくなので、私も久しぶりに展示会へ足を運んできました。

製薬メーカーをターゲットとしたビジネスの幅広さとプレイヤーの多さを実感する良い機会でした。また、オンラインでは話したことがあったけど展示会で初めて顔をあわせたメンバーがいたり、コロナ以降2年以上ぶりに顔を合わせるメンバーがいたり、はたまたちとせを卒業し他社で活躍するメンバーにもたまたま会えて、非常に充実したコミュニケーションの時間を持つことができました。

この日の出会いが良いお仕事に繋がることを楽しみにしています!