ちとせグループでは多様な生き物と向き合っています。このシリーズでは、素敵な色と生き物に会いにいきます。

寒い日々が続いていますね。しかし、2月4日は立春。春がやってきます。春…?いわれてみれば最近少し花粉症らしき症状が出ているような…。皆さん、体調不良になったりしてはいませんか?私は咳が出るので、咳止め飴が手放せません。ずっと気温が変わらなければいいのに。そう思うことはありませんか?気温が1年を通じて一定の素敵な場所、それはマレーシアサラワク州の世界最大規模の微細藻類生産設備、CHITOSE Carbon Capture Central (C4)※です。

※藻類産業を構築するプロジェクト「MATSURI」を運営するちとせグループ 世界最大規模の藻類生産設備の稼働を開始
https://chitose-bio.com/jp/news/5124/

マレーシアサラワク州は一年を通じて平均気温が26度~27度[1]と一年の間でほとんど変化しません。日中の最高気温は30度を超えるため昼間はすこし暑苦しいですが、最低気温は25度以下になるので夜は快適です。この暖かい気温のおかげで藻類たちは元気に成長をします。

C4での藻類の育ちぶりをみるバイオ生産部※ 部長の河合(提供元:ちとせ研究所/NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の設備)※AIやデータをバイオ生産に活用する部署

育て方にもよりますが、藻類がきちんと育っていないときは黄色がかった色になることが多く、元気な時はしっかりとした緑色である場合が多いです。写真に写っている藻の色はいい感じの色ですね!

クラミドモナス
・属名:Chlamydomonas
・分類:緑藻綱>ボルボックス目>クラミドモナス属
・生息:世界中

 

さて、「マレーシアサラワク州は一年を通じて同じ温度ということは季節がない?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、マレーシアサラワク州にも季節があります。乾季と雨季です。マレーシアサラワク州の気候は赤道下の年中多雨で気温の年較差は少ない熱帯雨林気候に属します。年中多雨ですが、一年の中で比較的雨が少ない4月 – 10月の乾季、比較的雨が多い11月 – 3月の雨季があります。地球の自転の軸が傾いていることで赤道付近の雲ができやすいエリアが季節によって変化することや季節風の影響を受けるためといわれています。

マレーシアサラワク州クチンの気温と降水量(気象庁、世界の天候データツール[1]より筆者作成)
1月はサラワク州は雨季で比較的雨が多い時期です。傘を差したり、合羽を着たりして作業をします。時には雷を伴う強い雨が降ります。C4の野外作業では雷は大敵です。PBRの広がる生産エリアでは人間が一番高いものになるので、高いところに落ちやすい性質を持つ雷が直撃する危険性があるのです。雷がやってきそうになったらササっと屋内へ退避します。

傘と長靴姿で野外作業をする仲間の笑顔(提供元:ちとせ研究所/NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の設備)

雨季で日光が少なくなりますが、そんな中でもC4では藻類たちが育っています。藻類たちよ、どんどん増えて世界へ羽ばたけ!

[1]気象庁、世界の天候データツール(ClimatView 月統計値)のクチン マレーシア地点のデータを参照https://www.data.jma.go.jp/cpd/monitor/climatview/graph_mkhtml.php?n=96413&y=2023&m=10&s=1&r=0&e=0&k=0&d=0